TGA(一過性全健忘)
健忘の中でも一時的に記憶のみが障害され、通常であれば24時間いないで治ってしまう健忘の病気の症状はTGA(一過性全健忘)と呼ばれます。
突然発作が起き、このTGAの発作が起きている間は新たな記憶の形成が全く出来なくなるのが特徴とされています。
TGAが起きる原因というのははっきりとはされていませんが、中年以降に発症すると言われています。
再発率は25%以下の確率で、3回以上発作が起きる可能性は3%以下だとされています。
ある日突然記憶障害が起こるTGAですが、発作中に記憶の形成が新たに出来ない前向(ぜんこう)健忘の症状や、発作が起きる前の数日、数週、時には数年の記憶が喪失してしまう逆向(ぎゃっこう)健忘の症状が起こります。
そのため、自分が何故ここにいるのか、何をしているのかといったことがわからなくなり、自分はどこにいるのかなど、周囲に質問を繰り返したりするようになります。
TGAの発作中は記憶形成障害が伴う為、周囲が答えることも覚えられないので、何度も同じ質問を繰り返します。
この、何度も同じ質問を繰り返し行うのははTGAの特徴とも言われるべき症状ですが、記憶障害以外の脳機能障害は起きていない為、車を運転したり、物をつくったりといったことも可能で、そこが記憶喪失と区別されるところではないかと思われます。逆向建志はひととおり発作がおさまればかなり回復はするのですが、発作中の記憶はほぼ全部欠落し、回復はしないとされています。
また、発作直前の数時間以内の記憶も戻りません。
TGA の診断は臨床症状より容易に判断することが可能ですが、脳波や頭部MRI 検査がてんかん発作や頭蓋内の疾患を除外する為に必要とされています。TGAの診断基準は1990年にホッジス(Hodges)らによって発表されました。
[1]発作が目撃され、発作中の情報が目撃者から得られること
[2]発作中、明らかな前向健忘が存在することがわかる
[3]意識障害がなく、高次脳機能障害は健忘に限られている
[4]発作中、神経学的局所徴候は合併せず、発作後も重大な神経学的異常がみられない
[5]てんかんの特徴がみられない
[6]発作が24時間以内に消失する
[7]最近の頭部外傷が見られるたときや活動性のてんかんのある患者は除外する
以上ががTGAの基準とされる項目です。これらの基準にしたがい、TGA の判断はなされます。
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